本・漫画・小説・アニメ

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹

不思議な作品だった。訳が分からないまま読み進めさせる力があるのは凄いと思う。上巻の初めの方は読むのを止めようかなと思っていたはずなんだが、途中から色々な真相がわかるにつれて引き込まれて、そして、最期には何だか良く分からなくまたなってしまう…

papa told me 榛野なな恵

大人びた思考を持つ小学生の女の子的場 知世(まとば ちせ)と、その父親である作家の的場 信吉、この2人の父子家庭が、自由で創造的な家庭を目指す日々の光景を描いた物語である。主人公の的場知世から見た日常と世の中に対しての独特の視線と鋭い指摘が、…

[小説]内なる宇宙 J・P・ホーガン

「星を継ぐもの」から続くシリーズの4部目。今のところ最終巻らしい。そもそも作者は3部で完結のつもりだったので、10年後に出された本らしい。 前3部はまとまりも良く、内容的にも良く練られていて抵抗無くするすると読めた。今までの3部とこの作品は…

[小説]夏への扉 ロバート・A・ハインライン

SF祭り2冊目読了。評判が高いだけあってとても面白かった。というかこれを30年前に書いているのは本当に凄いな。全然古くささを感じさせない。 私がSFに手を出すのに躊躇する原因であったカビ臭さを感じない。というよりもこれはSFっていうジャンルなのか…

うしおととら 藤田和日郎

私は王道が好きだ。予定調和な作品の方が後味が良い。現実はそんなに甘くないという言葉も聞こえてきそうだが、甘くないからこそ王道にはカタルシスがある。 絵柄的に好き嫌いはあるのだろうけれど、ストーリー的には秀逸的な方だと思う。前半にまかれた伏線…

SF祭り

最近、なぜかSFが無性に読みたくなったので、忘年会にakdにSFを借りることにした。全部で28冊どれくらいの期間で読めるかな。冬休みは音楽と読書三昧も良いかもしれない。大量の電車移動があるかもしれないのでちょうど良い。 とりあえず、訳物のSFは文体…

部屋においでよ 原 秀則

初めて読んだ破局のラブストーリーだったようにおもう。 とあるパブで楽しい一夜を過ごした水沢文は目を覚ますと自分のベッドの横に昨夜知り合った塩村ミキオという男が寝ていた。二人はその後文の部屋で共同生活を始め、 次第に仲良くなっていく。しかし互…

薔薇のために 吉田明美

珍しく少女漫画。正直少女漫画は全くの守備範囲外なのでこの作品と作者が一般的にどのくらいの認知度をもっているのかは良く分からない。それが何故手元にあるかといえば、大学時代の同級生が引っ越すときに持っていた漫画を置いていったという経緯だ。枕野…

ふたり鷹 新谷かおる

ぼちぼち手持ちの漫画について書いていこうと思っている。 今回は新谷かおるの代表作のひとつ「ふたり鷹」同じ名前と誕生日を持つ、沢渡鷹と東条鷹。数奇な因縁で結ばれたふたりの「鷹」が、耐久二輪レースの世界でライバルとして互いに高め合い、共に頂点を…

いきばた主夫ランブル 星里もちる

工藤直人はアニメーターだが、会社は倒産し無職となってしまった。同棲している信崎千明の収入で生活は困らない状況で家事をすることにも苦は無かったが、プライドがそれを許さなかった。そんな中、同じアパートで量子と住んでいる『たか』さんは専業主夫業…

いかにして問題をとくか

月末に少し余裕があったので、アマゾンの欲しいものリストを整理してみた。何で見てブックマークしたのかは忘れたけれど、ちょうど良さそうな値段なので購入してみた。 直接的には数学系の本なのだけれど、久しぶりに読んで面白そうと感じる本だ(まだ途中)…

「たんぽぽ娘」

おとといは兎を見たわ。きのうは鹿、今日はあなた。 sakusakuに進められて、そのまま積み上げられていたキャラメルボックスの公演を消化し始めた。一番最初にみたのは「雨と夢のあとに」だったのだけれど舞台に本当に引き込まれる。いま10作品以上手元にある…

人生論-カーネギー

最近本を読む必要を今更ながら感じて、アマゾンで何冊か目に付いた本を購入した。そのうちの一冊。上げられている実例はいかにもアメリカ的だなぁと思うけれど何点か全く新しい気づきがあって良かった。 この本を読んで一番思うのは、学生時代の自分は本当に…

ぼくらの

見たいなと思っていたアニメ版「ぼくらの」を全て見た。原作が「なるたる」の鬼頭ということで世界観はかなりアレなんだろうなぁと予想はしていたけれど、実際見始めるとやはりそうだった。 ストーリー的には何というか、バトルロワイヤル的に人がどんどん死…

神戸在住を読了

なかなか手に入らなかった最終巻を手にして、とりあえず本編は読了。今週末に頭から読み返すのも良いかなぁと思う。10巻でキリ良くまとまったように思う。 大学生の日常をかなりリアルに描いているように思う。最終回の卒業に関する話は自分自身も似たような…

クロノス

演劇集団キャラメルボックスのクロノスを見る。sakusakuにお勧めだと言われてから随分時間が経ってしまった。キャラメルボックスの舞台は積んであるのが、まだまだあるので早いこと消化してしまわないと貯まる一方だ。 私にとってのキャラメルボックスは「雨…

根本的に修正すべきこと

ちょっとした事で、久々にアマゾンのウィッシュリストを消費した。送料無料を達成するために何冊か購入したのだけれど、そのうちの一冊「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」から。1,相手の理解度を確認しないまま、また前提条…

海辺のカフカ

おタキさんに借りて読了。私が読んだ村上春樹の2作目、小説としては1作目になる。 以前に読んだ「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」がフィーリング的に合ったのと、感性的に似ているんじゃないのとおタキさんに言われていたので機会があれば何か…

精霊の守り人(原作)

*ネタバレあるので気を付けてね。 ということで、アマゾンで頼んでいた精霊の守り人の文庫版を読んだ。児童小説だからひらがなが多いだろうと構えたら全然普通じゃないか。これ小学生読めるのかと思っていたら最後に文庫版は大人向けに漢字を通常使用に変え…

精霊の守り人(アニメ)

久しぶりにリアルタイムで追いかけているアニメ、公式はこちら原作は児童小説らしい。週間でやっているとは思えないクォリティのアニメだと思う。 制作は、攻殻機動隊SACのプロダクションIGと神山監督ということ。bangさんの強烈なお勧めで、最初は見る気が…

「神戸在住」とか

前のblogでも少しふれた「神戸在住」もう完結して随分とたつのですが、最終巻がまだ出ていません。当初は9巻と同時発売のはずだったのですけれど今月にでるのかしら。 この漫画は神戸の大学生の日常をエッセイ風に画いたものですが、少女漫画ともちがう独特…

恋愛的瞬間

という漫画がある。少女漫画なので自分で買ったわけではない。某友人が盛岡から引っ越しする際に自分の漫画を、全部私の家に置いていったから手元にある。 まぁ女友達なので、当然少女漫画が多くて私にとっては未知のジャンルである。 最近は、私の昔を知ら…

珍しく漫画の話

最近は引退して余生を楽しんでいるが元々は漫画好きである。といっても同人とかそっちの方は全く興味が無くただ淡々と王道の雑誌を読み続けるタイプだけれど。 昔の遺産というか何というか知っている人は知っているが部屋には漫画が溢れている。最多時で3,00…