七本槍

 今月のお酒は、日本酒2本と梅酒、そしてクリスマスビールでした。写真を撮ろうと思っていたのですが、ころっと忘れて忘年会であっという間に消費されてしまいました。

 今回は2本の日本酒について。七本槍は滋賀の木之元の富田酒造が蔵元のお酒です。前回、大星の古酒を飲んで、日本酒も悪くないと思っていたことと、母親がそれを見て濁り酒が飲みたいと言っていたこともあって、今月はどんなお酒になるのかさざなみさんに電話して聞いてみました。

 「正月はやはり日本酒でしょう。ちょうど七本槍の絞りたての生酒と活性にごりにしようと思っていました」とのお返事。母親の誕生日が24日なので濁り酒をもう一本追加して、連休前に無理をいって持ってきてもらいました。

 活性にごりは、その名の通り酵母がまだ生きているので瓶の中でまだ発酵しており、瓶の底から泡が常に上がっています。蓋にガス抜きようの穴が空いており、横向きに保存・輸送ができない仕様です。生酒のほうも、若干ですがガスが出ておりかすかににごっています。

 今回は丁度連休に忘年会ということで、忘年会に来た面々で試飲したのですが、両方とも一瞬で無くなってしまいました。生酒のほうは甘めですが癖が無く物凄く飲みやすい味でした。ただ酒飲みには少し腰が足りないかもしれません。甘めの酒ですが、酵母のせいかかすかですが舌に刺激が残ります。

 活性にごりは、にごり独特のこくと発酵時のガスで舌に独特の刺激が乗りとても美味しかった。この時期ならではのお酒で鍋との相性もピッタリでした。

 私は、いままで食事と飲酒は切り分けて行う方でしたが、日本酒はどちらかというと食事に合わす方が楽しめる気がしてきました。元が米なので日本食には何でも合うのは当たり前といえば当たり前なのですが。

 さざなみさんとお話しをしていて、滋賀の蔵元は多いのかとお聞きしたら「米所ですし、多い方だと思いますよ」とのこと。私は滋賀はそれほど米所というイメージは無かったのですが、他県とくらべるとそういうものなんでしょうか。

 しかし、今回のお酒にしてもそうですが、わけのわからないブームはさておくと、自分がしらないだけで、良い仕事を安価で提供されているところは多いなぁと思います。それだけ、大手酒造メーカーの商品は、良くも悪くも広告費がオンされていることを痛感します。WEBによって情報コストがかなり下がっているいま、こういった小さな酒造でも固定ファンを作れば生き残っていけるチャンスだと思います。もっともっとこういった美味しいお酒をしる機会があればと思います。

 私自身、平凡ながら酒のレビューを書いているのは自分自身そういうものに目を触れる機会が欲しいからだと言えます。情報が欲しければまず自分から発信してみる。そんな感じで。