日本酒雑感

 とりあえず、酒蔵見学で感じたことを色々と書き連ねてみる。

 まず、精米の度合いと味について感じたこと。吟醸やら大吟醸というのは精米の度合いで決まることは分かっていたけれど、味がどう変わるかはあまり同じ蔵のものを飲み比べたことが無かったので実感がなかった。

 今回の飲み比べで、酒の原型であるもろみを精米具合を変えて飲み比べさせて頂いたことで傾向は分かった。一概にそうとは言えないのかもしれないが、精米度を上げると、味の純度があがり雑味が消える傾向があるようだ。杜氏のかたは、精米をすればするほどうま味や栄養自体はなくなりますと仰っていたが、傾向的にうま味というより甘味が薄れる感の方が強かった。精米度合い40%と80%とかなり極端なものを頂いたので本当に味の違いが顕著だった。

 あと、アル添と純米の違い。名前的にアル添というとよくないイメージがあったが成分調整という意味で取れば当然ありだということが分かった。少なくとも今回頂いたお酒は純米よりもアル添されている方が個人的には好みだ。

 これは多分、バーボンやシングルモルトでいうところのシングルバレルやカスクストレングと通常のものとの違いだろう。加水してアルコール度数を調整しているのが悪いわけでなく、そのあたりは好みの問題だろうと思った。何でもかんでも純米が良いのかと思っていた誤解が今回でとけた。

 あとは一般的では無いのだけれど、古酒についても常温熟成と冷蔵熟成で驚くほど味が違う。結局今回頂いた中ではやはり大星の常温熟成が一番私の口に合うように思う。

 通常のものは私には少し酸味がきつすぎる。さざなみさん曰くそれが熟成向きということらしい。あと意外に燗をすると口溶けがよくなり美味しい。40度程度が適温のように思う。

 まぁ、あたりめの日記を読んでいてもよく分からない事が多々あったのだけれどその辺りの疑問は相当解決された。日本酒を楽しむ下地は出来た感じかなぁ。