ルフナのポトトゥワ

 色々紅茶のことは書いているけれど、産地や茶葉の種類に関しては殆ど知識がない。うまいまずいをいうわりにはものを知らないわけだ。

 先日SPOONで、増村さんがブラックティー(ノンフレーバー)をちょっと入れたので飲みますかといわれた。もともと私はムレスナに出会うまでフレーバーティーは全否定だったので当然のごとく頂く。

 私は茶葉でいうと、ダージリンとキーモンが好きで、セイロン(スリランカ)はまぁ普通、アッサムは殆ど飲まない。ダージリンはファーストよりセカンドが好きだ。ようはアッサムやダージリンのファーストのような青臭い香りが好きではないのだ。

 それはともかく、頂いた紅茶は今まで飲んだことがない味だった。最初どこの紅茶か全く不明だった。最期に残る風味がセイロンなのだが、渋みが全くなくうまみだけが後に残る。逆にセイロンになれている人には頼りなく思えるかもしれないが、私的には渋みはいらないので衝撃的な味だった。

 思い悩んだあげく、増村さんに「これはすごく美味しいです、セイロンっぽいけどこれはなんですか」と聞いてみた。その答えが「ルフナのポトトゥワ」だった。

 ルフナとは、スリランカ南部一帯のエリアの名前、そこでとれた紅茶がルフナ紅茶で、
標高が低く(0〜600m)、ロウグロウンティとも呼ばれる。ポトトゥワは農園名になる。ハイグロウン(ヌワラエリヤ・ウバ・ディンブラ)あたりは日本では有名だが、ルフナという名前自体私は始めて聞いた。

 リーフの値段を聞いたが、グラム千円強だったので、このクオリティなら安いなと思った。前に飲んだキーモンはとても美味しかったが、グラム4千円したのでちょっと手が出なかった。まぁ酒と比べたらえらい安いのだけれど。

 おタキさんに別の機会に飲ましたところ、全く同じ感想で「渋みのないセイロンだね」という台詞に少し笑ってしまった。

 なんというか、美味しいけれど多分物足りなくなる味なんだろうなとも思う。少しぐらい癖があるほうが逆に好まれるのかもしれない。私は好きだからこれからもちょくちょく飲もうとおもう。