棋譜並べと観戦

 blogにはアップしていないが、棋譜並べは毎日続けている。形勢判断は面倒で続けられないかと思ったのだけれど、形勢判断を行うことで逆に棋譜を並べるのが楽しくなった。地を数える行為も、慣れてくると序盤からの差分を取るだけになるので逆に頻繁にやるようになると数えるのが早くなる。

 ある程度リアルタイムに形勢を考えられるようになるのは、作戦を決める上でかなり有効なのだろう。実戦では全く効果なく、無謀な戦いを続けてぺいへの連敗記録をのばしているのだけれど。多分これは半年ぐらい続けて初めて自分の血肉になるのじゃないかなと思う。形勢判断自体に、自分のリソースを割かなくても良くなれば、得られた情報を元に色々なことを考える余地がでてくるだろう。今はまだ対局中は情報を得る為のリソースで自分の処理能力の大半を食われてしまう。

 そういう意味では、棋譜並べは対局をあくまで観戦しているので、形勢判断をして大きな転機でどこに打つか予想する程度の思考で十分なのでかなり勉強になる。以前にhidewさんがプロの対局はいつもほぼ互角だから素人が形勢判断する意味が薄いんじゃと言っていたが、私的には逆で、形勢は五分に近くても地合は五分になっていない、ということはその差分がどこかに厚などのポテンシャルとしてあるわけで、それをどのように最終的に地にしていくかはかなり勉強になる。

 途中に地と判断した部分が地にならないことは良くあることだ、プロの碁の場合、何かが減ったら大抵フリカワリという形で相手の地も減っていたり、別の場所が増えていたりもする。そうでない場合はそもそも私の地勘定の見込が狂っている場合もある。そういうことを考えながら並べることはとても楽しい。楽しみを感じられる間はたぶん続くだろうと思う。そして、まだまだ棋譜並べというもののなかには沢山の情報がつまっていると思うので、それを楽しめるようになりたい。