原点回帰

 半年ほど前に、ぶりさんとL&Gに行ったときにふとジンライムを飲んだ。珍しいですねとマスターには言われたのだけれど。理由は簡単な話で、漫画か何かに仕事をして疲れたときの1杯目はジンライムが最高と書かれてたのをふと思い出したからだ。

 確かに、その時に飲んだジンライムはとても美味しかった。それから、機会があると最初はジンライムを飲むようになった。某イベントに行ったときも一杯200円のジンライムをしこたま飲んであとでベロベロになったりしたのだが。

 最近、蒸留酒をストレートでがしがし行くほどの体力も無くなってきたことがあって、ロックにして飲んだり、日本酒や焼酎などの比較的アルコール度数の低い酒に手を出していた。それなら家でカクテルをつくるのも良いかなぁとふと思ってジンライムを家で作ってみることにした。

 もう一つの理由として、去年の誕生日におタキさんにもらったグラスがジンライムをイメージして買ってもらったというのもあった。さいしょにみっちゃんの日記で見た写真が、多分ジンライムの注がれた写真だったからだ。綺麗な切り子に浮かぶライムの姿にすっかり魅了されたのが正直なところだ。

 もともと、酒が全く飲めなかった私が飲み始めたのは、大学時代の友人Mの作ってくれたカクテルを飲み始めたからだ。アルコール臭が苦手だった私に、カクテルにするとこんなに飲みやすくなるんだよと教えてくれた。まぁある意味それから私の酒浸りは始まったと言っても過言じゃないのだけれど。

 大学時代に通ったbarADAYでは、いつもXYG、ギムレット、ブルーマルガリータを飲んでいたのだけれど、飲み始めたつい最近まで、ギムレットジンライムが同じレシピだということを知らなかった。(シェイクするかステアするかの違いで中身は一緒)そういう意味で二つの意味で原点回帰なんだなと思う。

 先日コストコに行った際に、生ライムをかって搾ったりしたのだけれど、実はまだグラスにライムを浮かべたことはない。輸入物の柑橘類をそのまま飲み物に浮かべるのに抵抗があったからだ。あまり気にしても仕方がないのかもしれないが。

 先日、仕事で信楽にいった際に何故かガラス製品が並んでいて、珍しいですねと声に出した。そこは問屋なのでお店の食器のトータルコーディネートをよくやられているのだけれど、その一環として作家さんに発注したものらしい。

 何も飲み物が入っていないときは、無骨な感じであまり魅力を感じなかった。ふーんという感じの私の反応を見て、お店のYさんは笑いながら「なかなか良いわよ、実際にそれでお茶を飲んでみない?」といってきた。何かあるのかなと思って、お願いしますとそのグラスでお茶をいれてもらった。

 お茶が入れられたそのグラスは、私の想像とは全然違う姿を見せてくれた。自分の想像力の低さについ笑ってしまった。なんというか、メガネを外したら実は美人でしたみたいな感覚に陥った。これは手元に欲しいなぁと思ってお値段を確認すると、結構迷う額だったので迷うなら勢いで買わずに保留して次ぎ見てまた欲しかったら買おうと思った。

 次月再びお店に行って、そのグラスを眺めてみた。やはり、自分のなかでドキドキするものがあったので、また手で感触を楽しみながら事務所で買うかどうか悩んでいた。

 そこに社長がひょっこり現れて、グラスを眺めながら思案している私をみて、「それ良いだろう?一度それでお茶を飲んでみる?」と声をかけられた。先月飲まして頂いて、購入するか悩んでいるんですよと笑いながら答えると、「じゃぁ、この前色々手伝ってくれたお礼に君にプレゼントするよ」と。

 当然目をキラキラさせながら「いいんですか?ありがとうございます」と「それでいいの?」と聞かれたので、10本以上あるなかから好みの形を選ばせて頂いて有り難く頂戴してきた。

 色々あって、昨日初めてそのグラスでジンライムを作ってみた。それがこの写真。

余談だけれど、私のジンライムのレシピは
ビフィータージン x2 明治屋マイライム x1 (x1=メジャーカップの大きい方 多分45CC)
でステアする比較的パンチの少ない構成。
生ライムがあるときは、これに1/2を絞って飲んでいた。