桂花烏龍とティファール

 おタキさんに誕生日祝いにティファールの湯沸かしポットを貰った。本当は家で使うつもりだったのだけれど、台所が遠くてどうもお茶を入れる気にはならないので会社に持っていて使うことにした。

 私の食器棚には随分と飲んでいないお茶が貯まっている。これを切っ掛けにまたお茶生活にしようと思う。

 私は水分補給はなければ一日全くしなかったりするので、意図的に環境をつくってやらないと本当に循環が悪くなる。飲めば飲んだで相当な頻尿なため大変なのだけれど。

 去年までは湯沸かしではなくて、単純な魔法瓶に朝お湯を入れて貰っていた。それで紅茶を飲むのはつらいので、もっぱら会社の残り物のインスタントコーヒーを飲んでいた。元々の生活習慣にコーヒーを飲むというのがないので、正直泥水を飲んでいるようでいまいちだったのだけれどこれで人間らしい生活ができるというものだ。

 何から飲もうかと色々算段をして、寝る前の妄想を膨らましていた。最初はおタキさんに貰ったプーアル茶を消費しようと思っていたのだけれど、夏に久々の神戸で買った桂花烏龍を思い出して会社に持ち込んだ。

 最初に、Marinに中華街を案内して貰ったときにふらりと入ったお茶屋さんで進められたお茶なのだけれど、とてもキンモクセイの香りが落ちついていて美味しい。行った勢いで飲む当てもないのに買ってしまって、鮮度の良いうちにとおタキさんと諭吉さんにお裾分けしてそのまま放置されていた。

 会社に急須は持っていっていないけれど、信楽で買った湯呑みを重宝している。急須無しでしかもお茶の濃さを自由に調節できる。蓋が茶こし受けになっているので全てにおいて無駄がない。作家作品ではないのだけれど、かんにゅうに茶渋が入って微妙な模様になっていてお気に入りだ。

 新しいティファールのポットは少しプラスチックの臭いがする。使っているうちにそれは取れるようだから意欲的に使っていきたい。