バビロンプロジェクト(食事中の方はご遠慮下さい)

 昔から自分の部屋をたまり場にするのが好きだった。現在でもそうだけど人を家に呼ぶのが私は好きだ。何より自分が一番気楽だから。

 大学時代も今と変わらず部屋に人を呼んでいた。部屋を選ぶときも値段が安くて広い部屋を探していた。

 その部屋は6畳二間、台所6畳、風呂、トイレ(ぼっとんべんじょ)、駐車場込みで27,000円そして大学までチャリで10分だった。そして、知り合いからは退廃の部屋「バビロン」と名付けられた。

 さすがにこの下水施設が整ってきた現代ではもうボットン便所は珍しくなっていた。私は実家も本当に最近までそうだったので全く抵抗がなかったが、夏はハエが沸くので不衛生極まりない。

 そんなある日、うちで飲み会をした。いつも酒を酌み交わしている先輩方との楽しい宴会だった。その先輩の中にFさんという人が居た。まぁ私が知る女性の中で色々な意味で最もアグレッシブですごい人だと思っているある意味伝説的なひとだ。

 宴も盛り上がった頃、先輩がトイレにいった。その後

F「○○<私の名前、すまんけどズボン貸してくれ。ゆったりしたいから」
俺「ああいっすよ、かなり長いと思いますがこれで」
F「サンキュー」

 このときはそれだけの事だと思っていた。

 次の日の朝、トイレに行くとなんか足下がべたべたする。よく見ると床が○んこだらけ。

俺「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁ」

 昨日の事をふと思い出しFさんをたたき起こす。

俺「正直に言ってください。はまりましたね」
F「な、なんのことかさっぱり・・・」
俺「トイレがえらい事になってるんですが・・・」
F「お、おれはやってねぇ!濡れ衣だ!」
俺「そうですか、じゃぁ昨日脱いだ自分のズボン見せてください」
F「ぐ、」
俺「どうしたんですか。何もなければ見せられるでしょう」
F「うううう」
俺「正直にいいなさい、はまったんでしょう」
F「○○に怒られるとおもったんだよぅ。なんとかごまかしたはずなのに・・・」
俺「いや全然ごまかせてないですから。。。」
F「トイレにいったら思いっきりはまってスリッパがめり込んだんだよ、そのままスリッパが無くなったらばれると思って一生懸命足で引き上げたんだよ・・・」
俺「いや、むしろおとしといて下さいよ・・・引き上げるからとんでもないことになってるじゃぁ無いですか・・・」
F「いやぁすまんすまん、あんまり細かいことは気にするな!!○○ なっ!」
俺「なっ て言われても・・・ もう次から気をつけてくださいよ、まったく」
F「俺も被害者なんだよ、お気に入りのズボンがもうはけねぇ」
俺「しるか!!自業自得」

 とまぁこんな調子です。というか今まで生きてきて素で便所にはまる人を初めて私は見ました。まぁ怒られると思ってスリッパを引き上げてごまかそうとするあたりがFさんらしいなぁと怒るよりさきに笑えてきたのを覚えています。

 結局、その○んこまみれのトイレを私が自分で掃除する羽目になるわけです。