時には昔の笑い話を2

 注)この話は前回を読まないと意味不明です。

 帰ろうかという矢先に開いたドア、そこに半泣きでたたずむ女性が一人。

 「○○君居ますか?」

 ちょっと待て、なんでここを知ってるんだ?
 そもそも何で半泣きでこんな時間(夜10時)に学校にいるんだ?
 まぁさすがに泣いてる女性にそんなことを聞くわけにもいかずとりあえず外に出て中庭のベンチで話すことに。

 「こんな時間にどうしたん?」
 「さっきまでにっしーさんとお酒を飲んでいたの聞いてる?」
 「あぁちょうど奇遇やねぇと話してたとこやで」
 「にっしーさんもあわせて4人で飲んでいたの」
 「そうなのかぁ、んでどうしたん?」
 
 内容を詳しく聞くと、飲み終わった後にその中の一人の人が家まで送ったらしいのだが、まぁいわゆるオクリオオカミというやつで部屋で押し倒されたというお話し。

 これがまた中途半端でベットへ押し倒してそのまま男の方が固まってしまって30分その状態だったらしい。それでSちゃんが「どうするつもりなの?」て聞いたらそのまま帰ったらしい(実話)

 まぁだから事なきは事なきなんだが帰ってみたら急に一人でいるのが怖くなって先ほどちょうど話題にでた私がいるかもと思って訪ねて来たという話でした。

 「そりゃぁ大変だったねぇ」
 (なんといっていいのか困るなマジで笑えばいいのか?)
 「そうなの・・・」
 「しかし何でまた俺の所にヒロキは確か同じ下宿やろ?」
 (この子なんでこんな所まできとるんやろ?)

「もういい!!ありがとう!バイバイ」
 
 となんか半ギレ気味に走りさって行こうとするので私は訳も分からず逃げられたら追うという人間の習性で追っかける。
 
 今から思うと追いつかれる前提で逃げてるんだろうけど、よくわからず渡り廊下先の掲示板の前でSちゃんを捕まえる。どうでもいいけどこれ知らん人がみたらむしろ私が痴漢じゃないのか?

 「なんでわかってくれへんの?
私ずっと○○君のことみてたんよ!
私はあなたのことが好きなのに!」

と言われた瞬間、まだまだ状況がつかめないボケ面をさらしてる私、そして何故かどういう悪戯かギターの伴奏と共に始まる藤井フミヤの「トゥルーラブ」(実話)

 こ・れ・は・な・に・か・の・ど・っ・き・り・で・す・か?

 ということで場違い何だろうけどお互いに顔を合わせて笑ってしまいました。まぁそれで興奮も落ち着き再度ベンチで話をすることに。

 ちなみトゥルーラブは当時「うたえもん」というギター同好会がありその面々が練習してたのがたまたま本当にたまたまタイミングよく重なっただけでした。ちなみに歌ってた人間はクラスメイトだった・・・(むこうは掲示板の前でそんなやりとりが行われているのは全く気がついていなくて本当に偶然)

 ということでその後ベンチに戻ってちょろっとしゃべり、なんか実は前から好きだったといわれ、さっきの飲み会でも情報収集をしていたと。そしてにっしーさんはそれを感づいてさっきの訳のわからない発言をしていたということに気がついた訳です。

 しかし、全く持ってそんな事実にはみじんも気づかず、さらに最後口に出されるまでそんなことは露程にも思わない私はヤバイのでは無いでしょうか?

 当時浪人していた私は高校時代の友達から

 「大学に入ったら彼女は勝手に出来るから安心しろ!」

 といわれていて

 (ああ本当に大学にはいると彼女ってできるんだなぁ)

 ととんでもない勘違いをしていた事を懐かしく思い出します。
 というか初めての恋愛がこんな感じだったので自分からアタックとかそう言う課程が全く抜けています。まさに棚ぼた。

 当時Boy's BEという漫画があったわけですが周りがみんな「あんなアホなことはあるわけが無い」といってる中。心の中でひっそりと「まぁそんなことも無いだろう」と思っていた訳です。