紅茶を失敗無く入れる方法

 紅茶をおいしく入れる為の私なりのポイントをまとめてみた。興味のある人は試してみてください。

 1,茶葉の質と量の目安

 買いなれていない人はその辺が良くわからないと思うので参考程度に。ダージリンを除くと大概の紅茶葉は100g 600〜1000円ぐらいが相場です。(計り売りね)その当たりの茶葉であれば味的には標準で十分満足できると思います。そして一杯の茶葉の量は約3g、ということで100gで30杯強になります。

 ちなみに3gって見た目的に言うと普通のスプーンにリーフ(茶葉タイプ)でちょい盛りぐらい、BOP(粉砕タイプ、スリランカいわゆるセイロンティーに多い)はスプーン擦り切り。水との割合は500gにスプーン3杯半程度がよさげ。

 2,入れ方

 手間をかけるならティーサーバーをお湯でいったん暖めながらお湯をボコボコ言うまでわかす。良く言われますが買ってきた水よりも水道水のほうが水に含まれる酸素量が多いためにおいしく入ります。これは酸素が沢山含まれていると沸騰させたときの対流が起きやすく茶葉がよく開くためです。いわゆるジャンピングがしやすいわけです。ジャンピングとはお湯を入れたときに対流によって茶葉がサーバーの中をぐるぐる回る事を言います。

 3,抽出時間

 これが味の全てを決めます。

 というか合っているかどうか解りませんが経験則的に感じた紅茶の味のメカニズムについて書いてみます。紅茶の味の構成要素はうま味と渋味に分かれます。そしてうま味と渋味は熱湯を茶葉に注いでからの抽出時間によってバランスが変わります。簡単にいうとうま味は最初から渋味は後から出てくる。と言うことです。

 前回、喫茶店ティーサーバーごと目の前にだされるとげんなりすると書きましたがその理由が上記にあります。熱湯のなかに茶葉を入れ放置すると最初はうま味が抽出されますが1分を過ぎた当たりから渋味が抽出され始めます。即ち味のバランスが放置すると変わります。どんどん渋味が増していくわけです。

 勘違いされている方が多いと思いますが時間がたつと紅茶は濃くなって飲みにくくなるのではありません。渋味が増すために飲みにくくなるのです。濃度の話であれば足し湯をすれば調整できるのですが、やったことがある人は解りますが出しすぎた紅茶に足し湯をしても決して渋味は引きません。ですのでなんか専門店風の店で茶葉を入れたまま出されて「出過ぎたら足し湯をおもちしますよ」といわれると何も解ってないなぁとがっかりするわけです。

 逆にこのことを解っていれば慣れなくても簡単においしく紅茶は入れられます。そしてさっきの水道水とミネラルウォーターの話にもかかわるのですが空気の含有量が多い方が良いというのは茶葉が開きやすいということです。それは早く茶葉を開かせることによって渋味がでるまえにうま味を出し切ろうという原理なのです。味自体はミネラルウォーターのほうが水道水よりは良いことは自明です。

 前講釈が長いですが結論は、

 「熱湯で、茶葉を多い目に、短時間で抽出する」

 これが簡単においしく入れるこつです。ジャンピングしにくいミネラルウォーターで入れる場合は心持ち茶葉を多めにすることで欠点を補えるわけです。この方法の問題点は茶葉を多めに利用する事ですがまずいよりはよっぽどましです。というよりも慣れてくると量の見極めができるので茶葉は減らせます。

 経験則でいえばダージリン等出にくい茶葉で水500gにスプーン3杯半で1分ジャスト、BOPタイプで3杯擦り切りで30秒ぐらいがおいしく入ります。(これはストレートで飲む濃さなのでミルク等を入れられる方は調整してください。ただしこの時間だと砂糖なしでも渋くないのでおいしく頂けますよ)

4,ゆっくり頂くために

 あと重要な点が一つ、ベストなタイミングでティーサーバーからあたためたティーポットへお茶を移しましょう。これでゆっくり飲んでも渋くなることはありません。というかぶっちゃけたはなしティーポットを暖めて置いて冷えにくくするとかそんな話は枝葉でベストな抽出タイミングの紅茶を茶葉から抜き出すことがおいしい紅茶を飲むこつです。

5,余談
 これを書くと怒られそうですが、以前、某邸で奥さんと私で紅茶の入れ比べをして飲み比べましたが同じ道具、茶葉を使っても相当味に違いが出ました。これは私の感想ではなく普段それほど紅茶を飲まない人の意見で「入れ方でこんなに差があるんだなぁ」と素朴に言ってました。まぁ旦那にはおいしいけど茶葉の使いすぎと怒られましたが・・・(追記 奥さんの入れる中国茶は極上においしいです。料理も抜群においしいです。いつもごちそうになってスイマセン)

てか100g1200円の茶葉だと一杯あたり40円前後だから酒と比べたらよっぽど安上がりな趣味だと思うんだけどね・・・ 手間(洗い物)が大変だけどね。