かすみそう

 といっても花ではない宮崎の芋焼酎である。忘年会でFYが沢山お酒をさしいれしてくれた一つである。(てかほとんど飲まないでうちのバックバーに並んでしまった、すまん)

 忘年会の後始末のあと寝る前に何か一口飲もうかという感じで封が開いていたこの酒をロックで飲んでみた。正直あまり期待はしていなかったのだが結構おいしかった。ちまたの評判はどうだろうとぐぐってみると流通量はどうも少なそうだ。飲食店むけであまり小売りはされていないようだ。

 ロックにしているせいか芋のわりにすきっとしていて癖がない。バーボンやシングルモルトはもっぱらストレートでやるが焼酎は基本的にロックの方がおいしい気がする。というよりも飲みやすくなるのか?私の場合は度数も香りも全然平気なのだがどうも焼酎はストレートで飲むと喉に引っかかる感じがある。ロックだとその感じが消えるのでロックが多い。香りが減るのが残念だが・・・

 正直なところ焼酎はかなりつきあいの薄かった酒だ。焼酎なんて人の飲む酒じゃないと最近まで本気で思っていた。最近は体が慣れたのかそうでもなかったが飲み始めの当初は必ず二日酔いになる酒であったのもマイナス要因だった。今から思うと大学時代は東北だったのでろくな焼酎が手に入らなかった。(まだ焼酎ブームの前だったし)北は焼酎ではなく日本酒がおいしい。(といっても日本酒はほとんど飲まないが・・・)

 大学時代にほかの人たちが飲んでいた焼酎は囲碁系の人にはなじみの深い協和発酵系の安焼酎が多かった。アレは本当にヤバイ。「酔い覚めさわやか〜♪」とか酒井法子が歌っていたがとてもそんなかわいい物じゃない。どっかで見た言葉を引用すると「天使が頭の中でバスケットボールをしているよう」というような状態になれる。まぁ周りでそれで死んでる人間を何人もみていたので余計に遠慮していた。

 余談だが今ふと思うと大学時代ってそんなに言うほど酒を飲んでいない。20歳になるまでは酒は控えていたし、大学時代の酒の師匠Mに会うまでは正直酒は嫌いだったというのが本音だ。飲み会は好きだったが・・・本格的に酒が飲めるようになったのは大学4年以降だ。そしてあのころもいきってボンベイサファイアをストレートで飲んでいたが実際のところ今ほどおいしいとは思わず、強い酒をストレートで飲むという行為に酔っていた記憶がある。

 脱線を元にもどして焼酎の話をすると、実家に戻ってから高校時代の友人と焼鳥屋(知ってる人は知ってる今は無き吉兆)につれてもらいそこで焼酎嫌いならこれを飲めといわれて飲んだのが、かの有名な「百年の孤独」である。正直焼酎に抱いていた偏見はあの焼酎によって矯正されたわけである。

 百年の孤独に関しては言うほどでもないという評価もある。しかしウィスキー飲みで焼酎嫌いの人間に限って言えば窓口としては一番わかりやすい酒だと思う。実際私と同じような事を言っていたakdも百年の孤独を飲ましてからは焼酎を飲むようになった。決して個性的では無いので深みにはまってからでは物足りないかもしれないが偏見をなくすには良い酒であると思う。(値段が適正にもどってくれればなぁ・・・)

 結局のところ癖の無い麦焼酎よりも最終的には芋焼酎が私にとっては主流になるわけですが・・・