へた研(第5回)

また例によってぺいに完敗する。まだ研究会で一回も勝てないという体たらくだ。それ自体は事実だから仕方がないとしてどういう点を反省していくか掘り下げてみる。


 この対局でいえば、41の下辺すべりがほぼ敗着だろうと思う。この手は下辺白の攻めのつもりだが、実戦の通り42と切られれば立場は逆転している。実戦でこのとき自分はどう考えていたか、それは切られたときの「当てて出ていく筋がある」というそれぐらいしか考えていなかった。

 その筋があって大丈夫という確認をせずに筋があるということだけ漠然と考えただけである。その当たりがかなり想像力が欠けていると言える。実際滑るかどうかは迷っているのに、実効性のある思考をしていないことがこのあたりでわかる。

 ルーチンをもう少しハッキリさせよう。
 1,形勢判断をする
 2,形勢に応じたと考えられる着手を選ぶ
 3,その着手を選択した場合のその後の図を読む
 4,その図を再評価する。

 端的に言えばこういうかたちになるだろう。私は3,4がかなり適当になっていることが分かる。ある程度複数の候補を直感で思い浮かべた後、ヨミをいれるというより、「AかBか」とただ悩んでいるだけで、判断の材料を増やす努力が殆ど出来ていない。結局あて物みたいに打っているので成長しないということになる。

 判断が間違っていることは当然あるだろう、しかし、その場合はヨミの精度を上げるなり検討で正しい道筋を覚えるなりすることで次回につなげることができる。判断を放棄してあて物のように着手を選択して、よしんば成功したとしても、そこに棋力の成長は殆ど望めないだろう。そのあたりをもう少し自覚していきたいと思う。