石谷重樹 写真展 日常の中の少しのソウゾウ

 Wongさんのお勧めということで、ぶらりと京都にいって覗いてきた。

 コンビニの二階が「集・酉・楽」という酒屋兼ギャラリーになっていた。奥の部屋は絵の展覧があって、手前のラウンジのような所に写真が飾ってある。どうも、ちょっとしたくつろぎ空間を提供しているらしい。高校生のカップルが勉強をしていた。そして、奥の机では何故かおじさん達がビールを飲んで宴会をしている。何か京都の市政について熱く語り合っていた。実はあの中の一人が石谷さんだったりするのだろうか。

 こりゃぁ落ち着いてはちょっと見られないなぁと思いながら、飾ってある写真をぶらぶらと見て歩く。奥の写真の前には酔っぱらい集団がいるので遠慮したが。

 写真展というものを見るのは初めてだ。いや、大学の頃、学園祭でマチヤの写真展を見に行ったかも知れない。今まで全く写真というものに興味がなかったせいか、意識して写真を見るという行為は初めてかも。

 撮るという行為を、色々考えてやるまでは気づかない色々な事を感じる。飾られていた写真が全て日常の写真だったので色々な想像をかき立てられる。絵を描くのとはまた違う、創るのではなく切り取るという創造。選んで撮るというより捨てた残りが写真なのかもしれないな。

 視点を固定させることによる偏り、それを楽しんでいる気がする。写真をとるのは、複眼で世の中を見てそれを選んでいるように思える。うまく表現できないけれど、Wongさんのいうとおり写真の面白さは感じられた。こんな風に色々撮れたらおもしろいだろうな。多分一ヶ月前にこの写真展を見ても、あまり何も感じなかったかも知れない。タイミングというのは面白いな。

 10年間写真を撮り続けて、10年後に今の写真をみたら自分はどう思うのだろう。色々な違いに驚くだろうか。

 今日、行きがけに久々に膳所の西武の前から膳所駅までの道を歩いた。高校時代に良く通った道、風景は全然変わっていてびっくりする。あのころ新しく出来ていたケンタは空き屋、良く通った王将は更地にされていた。