普及と情報公開

昨日、全日本剣道連盟(以後、全剣連)によるYouTubeチャンネル開設が発表されました。 第五十六回全日本剣道選手権大会 特設サイトとセットでの試みです。

財団法人全日本剣道連盟公式YouTubeチャンネル

 全日本剣道連盟YouTubeチャンネルが開設されるまでの道のり

 こういった情報公開を続けていくことは非常に普及に意味があることだと思う。囲碁界も剣道界もとりまく環境は似たようなものだろう。こういった活動はどんどんまねていってほしいと思う。

 情報が公開されていない分野は非常に多くあります。そのような業界では、情報を求めていつつ、半ばあきらめている人が多いと感じています。「IT技術者」が知り合いにいない場合が多く、「何ができるのか?」「世間では何が起きているのか?」「自分たちは遅れているような気がするが、本当なのか?」のような疑問に対する返答を得られないためです。

もちろん、組織内システムの発注先企業との交流はあります。しかし、そこはあくまで組織内のシステムを発注する先であり、「その組織がどうあるべきか?」を相談するような先ではありません。

そのような組織の中に入って行って、情報を公開できるような体制を作って回る事が本当に良いことかどうかは、残念ながらわかっていません。情報を公開してしまったがために、パンドラの箱を開いたような状態にならない保障はありません。微妙なバランスの上に成り立つ組織というものもあります。そもそも、収入にもならないのにそんなことに首を突っ込みたいという物好きも少ないかも知れません。

 発注先企業を使いこなすためには、まずクライアントがある程度それに対する正確な知識を持つ必要がある。そして、その組織体としてのビジョンという形で行動が起きない限り、継続的な効果としてはなかなかあがらない。囲碁でいうならばたとえばキッズファイブのような発注先企業を使いこなす為の人材が院内に果たしているのだろうか。個人ではなく組織人として企画調整能力をもつという意味で。

 以前から、運営団体と競技者が混同されているのは問題があると指摘してきた。厳しい言い方になっておしかりを受けるかもしれないが、運営集団がプロになれなかった人たちの就職先だけであっては困るのだ。その弊害をもろに感じさせる団体が相撲協会だ。今回の大麻事件のドーピング検査への対応など素人集団の問題がもろに出ている。外部理事の話にしても競技経験者でないものに何が分かるという空気が多分全体としては出てくるだろう。

 先ほどの「プロになれなかった人たちの就職先だけであっては困る」というのは縁故やその他の問題よりも意識として確実に「競技という序列の中に一度はいって格付けが済んだ人間」が団体を主となって動かすのは難しいということだ。競技者としての才能と運営者としての才能は全く相関は無いのだけれど、競技者としての格付けがどうしても表に出てきてしまう。たとえば北の湖元理事長は名横綱だったというふうに。その逆もしかり。

 今回の提案を初めて行ったのは今年前半だったと思います。提案を提案としてまとめあげて、それを役員に説明できる形にするまでかなりの時間を要しています。
 

これが出来る人材が囲碁にも出てきてほしい。何かの企画などを実行する為の能力というのは結構あるのだけれど、それを包括してムーブメントにしたり、全体的な動きとして「自分だけでなく全体を巻き込んで仕事が出来る人材」がでてくることに期待したい。

まぁ 私もやるやる詐欺みたいにやるといったことが出来ていないので駄目なんだけどね。
以前よりは手を動かすようにしているけれど、出来ることからやっていかないとな。