歌を歌おう

 最近、車に乗ることがめっきり減ったせいで歌を歌うことが減った。カラオケは歌いたい曲があまり無いのでもっぱら自分の持っているCDやらに併せて歌っている。

 口笛や放歌は自分のテンションを上げる意味では凄く良い。声を出すことは健康にも良いらしいしね。でも実は自分の声はあまり好きではない。普段、裏声と地声の間ぐらいの帯域で言葉をしゃべるらしく、少し興奮したりするとすぐに声が裏返るらしい。

 誰だってそうかもしれないけれど、たまに自分の声が録音されているのを聞くと死にたくなるほど恥ずかしかったりもする。たまに電話しているときでも歌ったりするので、相手には呆れられているのかもしれない。自己満足の固まりのようだけれど、上手下手は別として行為そのものが楽しい。

 その原点は一体なんだろうと自分を振り返ってみた。多分ボーイスカウトで歌を歌う習慣がついたんじゃないだろうか。キャンプにいってたき火の周りで歌ったりしていたし。夜間ハイクではカセットレコーダーをもってブルーハーツを聞きながら、深夜に安土から栗東まで歩いて帰ったりもしていた。

 当時うたっていた、ボーイスカウトの歌もたまに無性に歌いたくなる時がある。「遠き山に日が落ちて」や「懐かしの森へ」は今でも良く口ずさむ。ちなみに「懐かしの森へ」は題名が分からず、歌詞からぐぐっていま調べてみたのだけれど、自分が覚えていた歌詞とちょっと違っていた。月明かりじゃなくて星明かりだったんだなぁと。

 小学生のころ、学校を熱を出して休んで家でNHK教育を見ていた、多分森の動物の番組だったと思う。リスの話だったのだけれど、マルという名前が番組で付けられていた。「マルは森の王様〜だから、だからスーパースター」という歌詞だったのだけれど、今から思えば何が良かったのか分からないのだけれど、その時はこの曲を一生忘れないと心に決めた。そして、今でもその時のことをまだ忘れてはいない。記憶というのは恐ろしいなぁと思う。そして時々そのことを思い出して、あぁまだ俺は忘れていないんだなぁと思う。