山元麺蔵

 先週あたりからうどん欲が高まっていた。先日買い物に行った帰りにうどん欲を満たそうとしたのだけれど、色々なやんごとなき事情から焼き肉に変わってしまって、高まっていたうどん欲は益々高まった。

 そんなとき、こげさんたちが週末に讃岐うどんツアーの同行者を募集していたが残念ながら仕事で同行は断念。一度は讃岐にうどんを食べに行きたいのだけれどタイミングが合わない。連休じゃないと体力的に滋賀からだときついだろうなぁ。人数的にも費用的に4人はいないと厳しい。

 ということで、うどん欲を満たすために京都の山元麺蔵にakdたちと突撃した。はじめ、akdの希望はお好み焼きが食べたいだったのだけれど、色々なやんごとなき事情によりうどんに変更した。

 このお店は以前に一度、おたきさんと一緒に行ったのだけれど、そのときは言われたから入った程度であまり期待していたわけではなかった。それはそもそも、私はうどんよりソバ派なのでご飯にうどんというのは殆ど食べないぐらいだったからだ。

 小さい頃はきつねうどんが大好きだった記憶があるのだけれど、やはり大食いになったあたりから腹持ちとか色々な面でうどんはあまり食べなくなっていた。

 そんな中で、そのとき久々にうどんを頂いたのだけれど、きつねうどんは美味しかったけれど感動するほどでは正直なかった。しかし、そのときおたきさんが食べていた土ゴボウ天丼を一口もらったのだけれどそれがとても美味しかった。次回は絶対食べると意気込んでそのまま随分時が経っていたのである。

 そのあと、山元麺蔵さんは店長がもとVリーグの選手であるという異色の経歴ということを知ったり、おたきさんがTVに出たよというのを見たりしてへーとかほーとか思っていたわけである。

 前置きが長くなったが、そんな中、満を持して久しぶりに店に行った。 テレビ効果からか、お店の前は沢山のお客さんが溢れていた。多分奥さんだと思われる人が、待っているお客さんを捌いていた。皆との待ち合わせより少し先に到着したので予約の名前だけを告げて、全員そろっていないのでそろうまでは予約を後回しにして頂いて結構ですとお願いした。

 とりあえず土ゴボウ天丼はメニューを見る前から決めていたのだけれど、併せて食べる麺類をどうするか迷った。おたきさんの話だとカレーうどんも美味しいらしいのだが、さてどうしようかと悩んだあげく、豚バラのつけ麺を選択した。

 正直なところ、最初はうどんよりゴボウ目当てだったのだけれど、あらためてうどんがすごく美味しいと感じた。つけ麺の汁自体も出汁がとてもよく出ており、たっぷり入った豚バラの油がしつこくなくマッチングしていて、麺はしこしこと弾力があり大盛りを頼んで結構な量があったが、最後まで飽きずに食べることができた。うどんの大盛りで飽きないのは結構すごいことだと思う。

 旬野菜天ざるを食べていた人たちも美味しいと言っていたので、ここは揚げ物が全般的に美味しいのだと思う。(あくまでうどん屋基準でなんだろうけれど)手抜きの無い味だなと思う。

 一日あけて、うどん欲は満たされるどころか、もう一回うどんが食べたいとさらに増幅される結果になった。さすがにそれは無理なので、気持ちを紛らわすためにWEB上で色々と山元麺蔵について調べてみた。京都の讃岐うどんの店としては、2年経たない新店舗だが一押しにされているところが多かった。まぁ当然だろうと思う。

 店長さんのblogがあるのだけれど、まっすぐな人柄がよく出ていると思う。この人の作ったうどんを食べてみたいなと思わす内容だった。開店から色々と試行錯誤して頑張ってこられているのだろう。他のblogなどを見ていても、味が安定しなくなったという苦言があったりもするが、おなじ人が随分と良くなったと後から褒め直していたりもする。

 たぶん、テレビで紹介されたのは一つの店の契機になるのだろうなぁと思う。キャパシティ以上のお客を迎えるときになったとき、そのお店がどういう軸で今後動いていくのかそこが一つ楽しみでもある。blogを見ていると社員を入れられることを決意されたようである。今後その形がどういう風に展開していくのだろう。ずっとこのクオリティを保っていってくれるのが個人的には嬉しいのだけれど、なかなかそれは難しいことだと思う。

 私は「利用したくなるお店」と「応援したくなるお店」がある。自分にとって良いものを提供してくれる割り切った関係か、コンセプト等に共感して応援したくなる関係かなんだけどこのお店は明らかに後者だ。だから頑張ってほしいなと思う。

 店長さんに届くことは多分無いだろうけれどおいしいうどんをご馳走様でした。おなかは満腹になり、こころは満足しました。