かけた労を惜しむな

 撮影の仕事が終わった後社長とお茶を飲みながら話しているときに出た話。

 作家として生きていくということは本当に大変なんだろうなと思う。いつも突然切り出される話が多いのだけれど今日の話は特別面白かった。

 仕事についての心構えみたいな話になったのだけれど、口で色々言う前に手を動かす人間じゃないと大成してないよという話と同時に、「かけた労を惜しむな」という事を言われた。

 「労をかけるのを惜しむな」とは良く聞くが意味合いが違う。ひとつは過去は変わらないのだからそれについてグチグチいっても仕方ない、どうやってその経験を実にしていくか考えろということと、惜しむような労なら最初からかけるなということだ。

 体験は、基本的には塞翁が馬なので単体では評価はできない。結局経験をどう生かすか学習そのものの大切さを改めて痛感する。

 色々振り返ると周りで起こったことを環境要因に押しつけがちだけれど、それだけでは絶対にないんだよね。環境要因は必ずある、でもその中で自分が何をできるかが重要だろう。

 自分で出来ることを探すことと、自分で全てを背負い込むことは似ているようで違うことだ。うだうだ考える私が鬱にならずに済むのは無理なことは無理として何をやるか考えようとしているからだろう。まぁ一つ壁を越えるときにはもう一歩先に踏み込む勇気もいるんだけどね。