すごいな

 今さらだけれど、先日の巨人阪神戦の話。何度かblogにも書いているけれど、私は阪神ファンであると同時に金本ファンでもある。ちょうど私が野球を本格的に見始めた2003年に阪神に来たということもあるけれど何か惹かれるものを感じる。

 広島ファンから何かと言われることがあるのだろうけれど、プレイもそうだけれどあの超人的な精神力には本当に感服する。周りに与えている影響、プレイぶりを見ていると本当に応援してきてよかったなと思わせる選手だ。

 プロアスリートにとって怪我に強いということは間違いなく最重要要素だ。私が見てきた中でも才能はあっても怪我に泣いた選手というのは野球だけでなく本当に沢山いる。

 そういう意味で、イチローなんかは怪我をしないために細心の注意を払っているのだろう。あれだけのプレーをしながら大きな故障は一度もしていないのではないだろうか。松井にしても、あの手の骨折以前は故障らしい故障はなかったように思う。

 金本はそういったものとは質が違う。故障をしても騙し騙し結果を出しつつプレイし続ける。最善はけがをしないことなのだろうけれど、その逆境での精神力は本当に素晴らしいと思う。ただしそれが常に最善かどうかはわからないけれど。

 今回のデッドボールは頭だった、正直記録は終わったと思った。というよりも終わらせるべきだと思った。今までの小指の骨折やひざの半月板損傷とは少し話しが異なるだろう。無理をして命を失うことは多分ないのだから。

 そう理性で考えながらも、金本がグラウンドに立った時本当にうれしく思ってしまった。ファンのエゴで業だなぁと思う。勝手な憶測だけれど、自分の記録もそうだけれどぶつけた木佐貫に対しての思いもあってグラウンドに立ったんじゃないだろうか。

 たらればになるけれど、見るからに木佐貫は繊細な投手だし今回のデッドボールは内角を狙った球ですらなかったはずだ。あのまま金本が退場していれば木佐貫は今シーズンは立ち直れなかったのではないかと思う。

 私は、随分昔の記事で、金本は好きだけれど「華はない地味な選手」と書いたことがある。しかし、今回のデッドボールのあとのHRや島野さんの追悼試合での1打席だけの代打HRなどを見ると決してそんなことはなくてスターなんだと思った。

 よく考えれば、個人に対してあまり入れ込むことがない私が、グッズなんかを買ったりしているわけだ。その時点で魅せられているわけなんだよなぁ。