2次加工のフレームワーク

 「気づき」というものの重要性について改めて考えてみた。この話題は昨日書き上げようと思っていたのだけれど巧くまとまらなかったので一晩寝かしてみた。

 なにかを分析しようと思うと、その根拠となる何かが必要だ。それは一般的に言えば実験などで得られるデータ(数値)を元に行われることが多い。以前、「考えることを考える」でも少し書いたけれど、人は五感によって自分に取り入れた情報を体系的に利用することは難しい。なので効率的に処理を行うために情報の因数分解が必要だ。

 これは皆が無意識にやっていることだけれど、その効率が著しく人によって違う。一番端的に主観を取り除いた形にできるのはやはり数値化だろう。たとえば、単純にお店に入って、このお店の料理が儲かっているかどうかというのも、ある程度は数値化する事によって見えてくる。その場所のおおよその家賃、店内の広さ、席数、回転数、原材料費などをざっと想像するだけでも、ただ眺めているだけとは違う結果を導き出せる。これは実際に視覚から入ってきた情報を数字に置き換えて計算しているわけだ。数字はかなり客観的な要素なので、他人との共通認識も取りやすいので情報を数値化する能力はかなり重要だといえる。

 例として数値化を上げたけれど、それだけでなく「気づき」という要素によって自分が受ける情報を多面的にとらえることが出来るのでは無いかと思う。最近書き取りをしていて、字を綺麗にみせるにはどうしたら良いだろうと常に考えるようになった。自分の汚い字と綺麗に見える文字と何が違うかという原理原則を知ろうと思うことで同じ字をみても全く受け取り方が変わってくる。

 この情報の加工のためのフレームワークは自分が意識しないとなかなか身に付かない。逆に言うと才能うんぬんではなく意識の問題で相当切り替えられるものであるとも言える。それが切り替わることはかなり大きなパラダイムシフトではあるのだけれど、切り替わったら相当に面白い。

 ものの見方のパラダイムシフトは、自分の中の原理原則を作る意味で本当に大きいことになると思う。