パーティー

 おタキさんがパーティーに行くということで、最初は足をするつもりだったのだけれどお二人でどうぞとお誘いを受けたので私も参加させて頂いた。

 大学の教授をされている方のホームパーティーだったのだけれど、2時間ぐらいのピアノのコンサートの後、立食パーティーという構成でした。

 そういった場所に、お邪魔することもあまりないので、どういう格好で行くかやら立ち振る舞いがどうやらとか色々心配していましたが、案ずるより産むが安し的になんとかなったように思います。こういう場所は場数をこなさないとなかなか立ち振る舞えないので良い経験をさせていただきました。

 先生の著書も、予習がてらおタキさんに2冊ほどかりて読んでいたのですが、個人的にはなかなか面白い本でした。それを踏まえて先生から何かお話しを伺える機会があればよいなぁと思っていたところ、立食パーティーも終わりに近づき、参加者も半数以上の方が変えられたあと、リビングの暖炉を見ながら机の上でろうそくを灯してその明かりだけで静かに歓談がはじまりました。

 時間の都合上、12時ぐらいにはお暇させて頂いたのですが、3時ぐらいまでその歓談は続いていたらしく、これだったら近くにホテルでも取って、運転もありアルコールもたしなめなかったので、ゆっくりと聞けるようにしておけば良かったと少し後悔しました。

 会場は先生のご自宅の30畳ぐらいの暖炉のあるリビングでコンサートとパーティーが開かれました。28歳の時にこの家を建てたんだと仰っておられましたが、価格を抑えるため学校の廃材を利用したと言われるその造りは本当に味があって立派なものでした。リビング自体も音響的にかなり計算されており、有名なホール等の設計をされている方が友人で設計をしていただいたということでした。確かに30畳であの音量でグランドピアノを演奏して殆どいやな付帯音を感じないのは立派だと思います。

 照明の取り方など、個人的には物凄く落ちつくとても品のあるお家でした。色々お話しを聞いたりしていると、ある種自分がやってみたい生き方に近いものを体現させてられるのだろうなぁと少し思いました。普段あまりそういう意味で他人を羨ましく思うことは少ないので、不思議な感じでしたが。

 パーティーが終わった後、そこで聞いたり感じたりしたことが頭をグルグルまわって、PCに向かって考えをまとめたいという欲が久しぶりに出たのだけれど、そのあとの二日間の旅行で殆どが泡のように消えてしまったのが少し残念です。ただそれはまだ生々しく、少し刺激を与えれば思い浮かぶ事なのでもう少し頭のなかで寝かしてみるのも面白いかと思って、無理にほじくり出すのはやめました。

 そして、昨日自宅に帰って少し休憩をした後、おタキさんを駅まで送って少し時間があったので一気に礼状を書いてしまいました。礼状というものを書いたのは恥ずかしながら初めてかもしれません。今まではそんな気になったことはあまり無いのですが、自分が感じたことを招いていただいた感謝と共にまとめてみました。

 その時にふと思ったのが、こうやってblogに色々書く習慣をつけたことで、こういったときに自分の想いを文章化することのストレスが随分へっていたことに気がつきました。これはこれで一つの書き続けてきた成果といえるのでしょう。そんな全然関係の無いところでも少し幸せになりました。