近づく

 久々に個人と接近してみたけれど、やはり楽しいね。

 普段は、ある程度よりは自分に踏み込ますことはあっても、相手に踏み込むことは積極的にはしないから少し新鮮な感じ。今のところ相手に違和感を感じないのは凄いことだと思う。別に違和感が嫌いというわけではないけれど、どこまで踏み込んだら違和感が見えてくるのかというのも興味がある。

 これがもし、相手が自然体じゃなくて合わせてくれているのであれば、踏み込みは相手にとって凄い苦痛だろうと思う。確かめることを急ぎすぎると、元も子もなくなる話になりそうなんだけれど、確かめずにはいられない自分の幼稚さがある。

 最初に女性とつき合ったとき、本当に人と接することが少なかった私は、相手に無関心過ぎて自分の事だけを見ていた。そして、人とつき合うことの楽しみを知ったときには、もうことは終わっていた。

 元嫁のときは理想の自分を作ることに必死になった。社会というものに自分を適応させられるつもりだったけれど、自分はやはり自分なんだと痛感した。

 自分を変えることは難しいと感じたとき、人を巻き込むのはもうやめようと思った。そう思ったはずだけど、手を差し出して、引っ張り込んでしまった。きっと「お盆」のせいだろう。今度の自分は一体どんな風に相手に接するのだろう。

 Ashに「おまえは女を見る目がない、人を見る目と女を見る目はちがうよ」と言われた。そうなのかもしれないな。相手を良いと思うことと、相性が良いことはまったく別の話だと言うことが分かっていなかった。いや今でも分かっていないのかもしれないな。

 むかし、尊敬するF先輩が「相手のことなんて分かることなんてない。うちの親もあの年になってまだ、相手のことは知らないことばかりだと言っている。一生かけて分かっていることを増やしていくんだよ」と言っていた。本当に踏み込むことになれば、一生かけられるぐらい人は深いものなのだろう。

 まぁ、ままこ先生に3ヶ月以上つき合わないとそれはつき合ったうちにも入らないと言われたので、まずそこを目標に頑張ってみようかと思っている。