なんだかなぁ

 以前から長期の保険に関してはかなり懐疑的だったわけですが、年金も似たような物のようで。ずっと不思議だったのが、なぜ払った分よりも戻ってくる分が多いのかという点。

 保険なんかは特に、あれだけの社員が高給をもらった上に貯蓄型の保険などではある程度利息が付いて帰ってくるとという話しになっている。そもそもが保険会社自体が生産行為を行って利益を得てるわけでは無いのに。

 結局最終的には、預かったお金を運用して利ざやを生み出す訳だけれど、市場経済が永久に発展していく保証もなく実際にそんなことが可能なのかは私には大いに疑問だった。同じような形態で利ざやを稼ぐ銀行自体、潰れたりするような時代なのに。

 実際保険会社も合従連衡でひっついたりなんだりしているけれど、本当にその時の条件はそのまま引き継がれているのだろうか。とても疑問に思う。

 年金に関しても、基本的には個々の債権ではなく、年代間の互助制度のはずだから現状の収入以上の支出はされないことになる。根本的に人口のピラミッドが造り替えられないかぎりは一人あたりの受取額は減ることになる。

 年金を詐欺という声もあるようだけれど、そもそも殆どの人がまともに年金というシステムを理解できていないのだろう。掛け金と言うよりはむしろ「その時定められた払戻金をもらう権利」を得るために払っているお金だ。自分がいくら払ってきたかではなく払ったという行為そのものがもらうための担保になっているだけである。

 相手が定めた金額をもらえるだけなので、当然払った額よりももらえる額が少ないこともあり得るわけである。

 団塊の世代が年金世代になれば、もらう人は増えて払う側が減る事になる。こりゃ本当に大変な事だろう。国の定めることとはいえなんとギャンブル性の高いことか。

 結局の所老後の食い扶持は、自分自身である程度考えておく方が今のところ賢明なのだろう。そういう意味では私の老後は真っ暗としか思えないのだけれど。