笛を吹くのが好き

 といっても楽器のはなしではない。

 イベントなどに参加するのはそんなに興味はない。企画・運営側にいるのが好きという話。

 昔からそのけはあった。人を集めるならやっぱり主催が楽しい。といっても別に会の中心に居たいわけではない。ただ人を招いたり、何かを企画してそれに人が来てくれるのが楽しいというだけ。

 いわゆる主催者の自己満足な企画というのは自分はつまらない。参加してくれた人達に「楽しかったよ」とか「いいとこついてるね」とかそういうのが好きなのだ。まぁ正確にはそういうのに関わるのが好き。

 飲み会とかもどちらかというと台所とかにいたりとか酒ついだりとかしてバタバタしてる方が楽しい。酒をつがれるよりつぐほうが楽しいたちだ。貧乏性なのかもしれないな。

 更に言うとイベントそのものよりも、極端な話、計画と設営、撤営だけに参加して実行されるイベントそのものに参加しなくても満足できる。

 これは、小さい頃ボーイスカウトで徹底して言われてきた事がそのまま影響しているのだと思う。企画そのものは計画と設営、撤営が重要でそれに参加せずに企画に参加しても本当の意味で参加したことにはならない。むしろ企画当日に参加できなくても参加したことになると言われてきた。

 当時、子供会化が進むボーイスカウトのなかで徹底して時間厳守に関する概念や準備の大切さ、後始末の大切さを教わったあの時間は自己形成に大いに役に立っていると思う。

 食べ物を残すのが嫌いなのも、当時実際に鶏を自分の手でさばいて食べた経験をしてからだ。自分たちが実際に殺傷してそれを頂いているという感覚をもっている人がどれくらい居るのだろうか。

 お金という代替手段のおかげで色々な意味で自分たちが手を汚すことがどんどん少なくなっている。実行側に回るというのは実際に何が行われているかを自分で知ることだ。そしてその行為をお金という代替手段で代行してもらっているのだ。そして、自分たちも生まれつきの大金持ちで無い限り誰かの代行行為でその代価としてお金をもらっている。

 自分は色々な仕事に対してそれ相応の敬意を払いたい。そして、それをするためには何がなされているのかを知らなければならない。