踏みとどまったわけ

 iPhoneの購入は色々迷って結局購入見送りになりました。参考程度にどういう葛藤があったかということをまとめておきたいと思う。

 まず、前提として現段階で使用している携帯が使用して2年以上経っているので買い換えても良いなと思っていることがある。機能的にはそれほど不満を持っているわけではないが(むしろ私の用途にはほぼマッチしている)あえて言うならごっつくて少し重い。

 まず簡単に自分の通信環境をさらしてみると、自宅のメイン回線は光、AUW42SWillcom[es]を使用している。母艦の回線としては光であるし、コスト的にも月額5,000円と明らかにこれは効率が良い。AUに関しては通話料+パケホーダイでこれも月額約5,000円程度だ。更にwillcomも通話+WEB閲覧で4,500円程度ちなみにパケホーダイは以前は加入していたが今は使用していない。

 現状要件としては以下のようなものが上がっている。
 1,通勤時の音楽を聴く(AUウォークマン携帯)
 2,通勤時にWEBを閲覧する([es]で一部見られる)
 3,出先で地図やGPSを使用したい([es]でmapを、極端に不慣れな場所ではezNavi)
 4,メールの確認(AUGmailを見られる)
 主にこんな形だ。

 それぞれの不満をあげると、
 1,に関してはリスモ(AUの音楽視聴)ソフトはmp3が使用できなく、今までの資産が利用できずいちいちそれ専用にリッピングする必要がある。(現在はもうほぼ取り込んであるのでその当たりは問題ないが)
 2,[es]は根本的に遅い、ブラウザの使用感が恐ろしく悪い。JSがまともに動かないためGoogleReaderがまともに使えない。
 3,[es]の通信速度が恐ろしく低いために地図が実用スピードで出てこない。ezNaviは使用料金がかかる。
 4,特にない
 とこうなる。

 出先でのWEB閲覧の機会というのは意外と高く、そのわりに正直にいって携帯サイトは使用に耐えない。まず情報の検索が恐ろしくし辛い、WEB上で本来無料で配布されている情報がことごとく有料サイトになっている。割高な通信料で質の低い情報をさらに有料で閲覧するのはさすがに厳しい。

 以前はそういうわけで、携帯での情報収集を諦めていたのだけれど、おタキさんと連絡をとるのにWillcomがコストパフォーマンスが抜群に良かったのでそこからPHSの利用が始まる。[es]を最初に手にしたときはこの辺りの不満が一気に解決するかとも思われたが、そこはさすがにPHSの通信速度と、WM5のOSのあまりの出来に「できる」ことと「使用に耐える」ことの差を思い知ることになる。

 [es]自体、電話としての挙動はもはや最悪といっても過言ではなく、とうていメイン機種としては使用できない。具体的には、勝手に暴走して電池が無くなる。時々再起動しないと着信しなくなる。ヘッドセットを使わないと重くてつらい。など言い出すときりがない。

 かといってスマートフォンとしての機能を日常どれほど使うかというと、結局の所WEBブラウザが使いやすければそれ以外の機能は別にいらないなというのが私の結論である。

 前置きが長くなったが、ここでiPhoneという選択肢がでてきた。iPodtouchの使用者に聞いたり、レビューをみると内蔵のsafariの使い勝手はかなり良いということだ。Psychsあたりも言っているのでこの辺りは間違いの無いところだろう。更に普通の携帯と違いソフトウェア的にアップグレードが前向きに行われる可能性が高い。そして3Gの高速通信に対応している。

 この条件だけ見ると、出先でのWEB閲覧に関してはESよりもiPhoneの方が圧倒的にパフォーマンスが高く、乗り換える余地があるように思える。

 この場合の選択肢は
 1,3台目としてもつ
 2,[es]を解約してもつ
 3,AUナンバーポータビリティしてもつ
 4,iPhoneだけを持つ
 5,現状維持
 ぐらいがあるだろう。

 1,はさすがに金銭的に厳しい。通信費が固定費として月8,000円上がるのはさすがに得られる利便性を越えている。
 2,4、[es]を解約するのは、機能的な代替としては一番現実的だ。ところが本来Willcomを導入したのは音声通話がメインで情報通信はオプションとしてついてきている。オプションの為に本筋を無くすのは本末転倒で金額的には見た目3000円ほどのアップになるが、隠れ経費の通話料が爆発的にあがってこれも採用しがたい。
 3,AUを移行するというのはどうだろう。実はこれはかなり現実的にありえる。年割り等の扱いがなくなること、携帯用メールアドレスの変更、私の部屋にSBのアンテナが恐ろしく弱いこと。日常持ち歩くのにストラップが無いこと(これはズボンのポケットに携帯を入れて持ち運ぶのが嫌な私にはかなりのマイナス)ぐらいだろう。

 結局の所、考えると3,5の二択になってくるのだけれど、新機軸の形をメイン携帯として使うのは、レビューなどの電波の入りが今一なことや、バッテリーの消耗が結構高い点などをみて結局トータル的にはもう一世代待つかという結論になってしまった。おタキさんにも相当煽られたのだけれど何とか我慢できる子でいられた感じだ。

 実際誰かが実機を使っているのを触らしてもらうと即買いになってしまうかもしれないぐらい危ういが。でも一度実機は触ってみたいなぁと思う。

 iPhoneに関しては電話の出来云々もあるが、コンセプト的に自分の使用用途にはものすごくマッチする。PCの棲み分けよりも親和性を優先してくれているのでその当たりが一番ポイントとして高い。iPhoneに限らずこういうコンセプトの端末がもっと出てきてくれると良いのだけれど。少なくとも携帯からストレスが少なく通常のWEBサイトがみられるようになればとiPhoneにこだわるものでは無い。そういう意味での風穴としてiPhoneに期待したい。