サブプライムやら

 最近2chのやる夫シリーズでサブプライム問題について読んだ。本当に経済と政治には今まで興味が無かったのだけれど、なかなか面白かったので色々とそれがらみの記事を読みあさった。基本知識が全くないので分からないことの方が多いのだけれど。

 金利についてとか、今まで微塵も興味が無かった。公定歩合の意味を今更知ったぐらい。それでも色々読むと分からないなりに学習できた。

 構造的には、アメリカの住宅バブルに乗る形で、高利子、高リスクのローン(サブプライムローン)が債券化され市場に大量に出回ってバブルの終焉と共に紙くず化したという話しのようだ。そもそもは、ローンの返済に困った場合、住宅を売却して返済にあてられるから担保が必要なく高利のわりにリスクが少ないという完全にバブルに乗っかった方式だけにたちが悪い。

 更に債券は「ローンの貸し借りの担保権とは関係の切れた商品」になっているらしい。これは債券が焦げ付いても個々の債券者は競売などで住宅を売ることは出来ない事を示している。(債券化するさい、リスクヘッジのためローンをまとめて、細分化しているのが原因らしい)ということは、損をするというレベルではなく本当に紙くず化するということだろう。

 これは商品自体のリスクヘッジが、実は市場が健全である際にしか働かないものだったということを示している。普遍性があると思われる条件が間違っていたということだ。

 これはPCのバックアップに似ているなぁと思った。同じHDDの中でデータを複写してもHDDごとこけたら意味がない。HDDを分けてもPCが同じだと、盗難や落雷などには意味がない。結局の所どこまでを囲いと見るかという問題だ。住宅バブルというものが終わって、そもそものモデルが崩れると、モデルの中のリスクヘッジは意味を成さない。

 例えば年金などもそうでは無いだろうか。ピラミッド型の人口構造などの前提が壊れて、果たしてそれは維持できるものなのだろうか。そのあたりが破綻しかけのネズミ講に見えてしょうがない。

 以前から、個人的に保険という機構にはかなり疑問をもっていた。保険自体が生産活動で無い以上、社員とうの給料、広告費などの経費を考えると、基本的に資産運用で利潤を出すか、売り上げで食っていくしか保険会社は成立しない。経済成長がはっきりと鈍化、もしくは下り坂になった今、掛け捨ての短期保険はともかく長期の貯蓄型保険は相当リスクがあるように思う。

 そもそも保険は大多数の健常状態が存在して初めて、一部の被害者の救済に当てられる。阪神大震災地震保険などが流行しているそうだが、大規模な地震が本当に起こったとき保険会社にそんな支払い能力は本当にあるのか非常に疑問だ。

 まぁそんな個人的な素朴な疑問も、今まであまり突き詰めてはいなかったのだけれど、これを良い機会と思ってちょっと色々勉強してみようと思う。多分上で私が言っていることは知っている人から見たら荒唐無稽な笑い話なのかもしれないが、今のところの所感として備忘しておく。