ドキドキ

 「あなたといてももうドキドキしないの」という捨てぜりふを残して彼女は去っていきました。もう随分と昔の話ですが。

 男としての危険なカオリや、ワイルドさからは無縁な訳です。かといって安定路線にも走れない私は本当に負け組。

 某人のブックマークを見ていると、異性をほぼ確実に落とす方法とかいうものが。普段のブックマーク群とは違う内容に一体なんじゃらほいと覗いてみる。

「いい人」ってのは女の子からみて30点ぐらい。
これが「すごくいい人」に成長すると60点。
30点の得点アップとなる。

で「いい人」が、女の子のミスや欠点をビシッと叱る。
図星なほど相手は傷つく。
もしくは、女の子に嫌われてもいいから自分のしっかりとした意見を通す。
すると嫌われて−50点ぐらいになる。
その後、きちんと相手のことを考えてフォローを入れる。
謝ったり、影で相手のこともささえたりする。
このときは「すごくいい人」として60点の評価がもらえる。
実はこのときの差分は110点の評価。
同じ「すごくいい人」でも揺り幅を増やすととんでもないことになる。

とすると、ずっと「いい人」は差分が0点。
「いい人」が「すごくいい人」になっても差分30点。
「悪い人」と「すごくいい人」を『繰り返す』人は何百点でも稼げてしまう。

 確かにこれはあるのかも知れないとふと思う。必ずしも差分がプラスに働くとは限らないけれど、総合点数だけではなく、人間関係というのは常に刺激を求めていると言うことだ。同じ点数であれば色々な意味でメリハリがある方が印象的になってしまう。

 いわゆるツンデレなどがその辺の典型例になるのかもしれない。

 さげっぱなしやあげっぱなしでなく、激しく上下に揺らせるというのが一番のポイントであろう。凹まされた分盛り上がった時も落差が激しいために絶対値が変わらなくても相対値が大きくなる。

 私なんかは上げてりゃ良いだろうという思考だけれど。それは常に前より高いレベルの刺激を求められ、サービスは感動からむしろマンネリになるわけだ。そしていつか右肩上がりの図は作れなくなってしまう。

 一度自分で落とす事によって、好意的な刺激は同じレベルでも新鮮さを失いにくくなる。テクニック的にはなるが効果的な話だと思う。

 まぁ私には面倒くさいし無理だろうけれど、男女の恋愛関係は絶叫型マシンのようなある程度の安心を前提とした刺激が必要なのだろう。

 少し不思議なのは、男女的な人間関係は友情関係を維持するのと同じ手法を用いるとあまり宜しくないことだ。それは何度も言っているとおり私が恋愛を友情の延長上に見ているからだけれど、それがそもそも間違っているのだろうか。

 まぁ周りはどう思っているかは知らないが、それほど自分では他人とのコミュニケーションに困っているつもりはないし、実際沢山の人に遊んでもらっている。友達には良いけど恋人にはねぇというのはやはり動物園で動物を見るのはかわいくて良いけれど実際に世話をする気にはならないねと言うようなものだろうか。