誉めることが出来るか?

 Lingrのイベントと梅田さんのエントリより。

 ネット空間で特に顕著だが、日本人は人を褒めない。昨日もLingrイベントで言ったけど、もっと褒めろよ。心の中でいいなと思ったら口に出せ。誰だって、いくつになったって、褒められれば嬉しい。そういう小さなことの積み重ねで、世の中はつまらなくもなり楽しくもなる。「人を褒める」というのは「ある対象の良いところを探す能力」と密接に関係する。「ある対象の良いところを探す能力」というのは、人生を生きていくうえでとても大切なことだ。

 確かに人のネガティブな話はたまにはともかくいつもだと顔を合わせたく無くなるね。私自身が一時期ひどくネガティブな発言が多く特にPMSの人にはイヤな思いをさせたかも知れない。

 私は基本的にはネガティブになったとしてもそれは自虐であってあまり愚痴にはなっていないと思っている。(自分だけかな)とかく仕事の愚痴と人の悪い噂は他人にはしないと基本的には決めているのだがどうだろう。

 誉めることはともかく貶す類の発言はできるだけ本人の前でやろうと思っている。自分が評価を裏に回すと自分の評価も裏に回ってしまう気がするんだよね。本人を目の前にしていえないことは基本他人には言わない。それは思っていないことではなく表にだす場所を選ぶということでね。

 本題に話をもどして、上のエントリで出ている日本人は誉めることが下手というのは多分一面的かなと、基本的に日本って正の感情を表に素直に出すこと良しとしない文化なんだと思う。好き嫌いもはっきり言わないし、スポーツなどでも武道では勝ってもガッツポーズを出したりすることは品がないとされている。

 誉めるときも感情をあらわすというよりも、むしろ形式的な物を感じてしまう。今の日本で誉めるといわゆる「誉め殺し」を勘ぐられるような事もあるのかも知れない。

 村社会の日本において他から誉められるということは集団から突出する事を意味する。そのあたりから類推される微妙な感情の揺れ動きが今の曖昧な社交辞令を生み出したんじゃないかな。

 だから誉めるとしたらまず誉め方から考えないと、かえって白々しく感じてしまうのではないかとLingrのイベントをみていたときは思った。

 ただ私自身としては、ここ1年ぐらいは出来るだけ素直に感情を口に出して表そうと思っている。好き、嫌い、ありがとう、ごめんなさい。このあたりがまず基本だと思う。

 わかっているはずというなぁなぁはやっぱり駄目なんだよね。良いときは良いんだけれど悪くなったとき過去のそういう手抜きが一気にフラッシュバックして溢れてくる様を何度か見てしまったから。