雨と夢の後に

 劇団キャラメルボックスの「雨と夢の後に」をsakusakuに今年のベストと進められて見た。最近涙腺がだだゆるみなので笑ったり泣いたりしながら大晦日のひとときを過ごせた。今年のベストというだけあって笑いとシリアスのバランスもよくすばらしい作品だったと思う。

 キャラメルボックスは舞台演劇が好きな方なら大概知っている有名どころだろうし主演の福田麻由子も子役として有名どころだろう。生ではなかったが本格的な舞台を見たのは実は初めてのことだった。オペラは何度か見に行ったことがあったがこの映像をみて舞台演劇も今年は一度は見に行ってみようと思う。

 素人なりに感じたことを書くと本編の構成等は原作もあるのであまりふれないでおくとして、初めてみる舞台に場面展開のうまさというのをすごく感じた。舞台の上という限られた空間のなかで流れを切らずに場面を切り替えるというのはすごいことだと思う。シーツ一枚をうまく使って家や店、豪邸などを違和感なく表現すること、また役者の登場のさせ方など演出が本当に良くできていると感じた。(初めて見た舞台なので実は当たり前のことなのかもしれない・・・)

 基本的に重めのストーリーのはずだが要所でうまく笑いをとってテンポ良く感じさせている。役者の間もすごく良かったと思う。見ていて次はどうなるのか飽きずに見られた。実際に映像としてこれだけ間がもつということは生はとんでもなく良いだろうと思う。ホームページでDVDが2としたら生は100という記述があったがあながち間違いでは無いだろう。

 過去の公演情報を見ていると北村薫の「時の三部作」のスキップを2004年にやっていることがわかった。北村薫の大ファンかつスキップはその中でも名作だと思っているのでこれを舞台化したとしたら是非生で見たかった。とても残念だが不幸中の幸いかDVDは発売されているので購入してみようと思う。(今は超金欠なので無理だが(TT))

 遠い昔だが実は何度か素人劇団とはいえ端役で舞台に上がったことはある。毎日稽古をして前日リハーサル、本番とあの雰囲気には何ともいえないものがある。見る側もそうだが作る側に一度関わりを持った人はそこにまた戻りたくなるのではないかとおもう。それぐらい舞台には魅力がある。またそういう機会が無いかなぁ・・・