水圧

 3月に入って、文章で何かを表現することを一度止めてみた。

 自分の中にある何かを表に出すことは、水が穴から出すことに似ている。穴が大きかったり、沢山あれば水の勢いは落ちる。しかし水圧があれば勢いは落ちない。

 表現したいという要求と実現するための手段。水を遠くに飛ばせば飛ばすほど沢山の人に水はかかる。同じ水圧だったとき、穴は大きいより小さい方が遠くへ水は飛ぶ。

 技術が上げることは、穴を大きくすることだ。技術が上がれば、大量の水を一度に出すことが出来るが、水圧を上げないと遠くまでは水は飛ばない。穴を大きくした分、水圧をあげないといけないのだ。

 もともと水圧の低い状態で、穴ばかりを大きくすると、実は逆に人に届きにくい表現になるのではないかと思う。

 自分の内圧をあげるために、一度解放することを止めてみた。しかし、それで何かが変わったかどうかはわからない。