エフゲニー・キーシン

 大阪のシンフォニーホールでエフゲニー・キーシンのコンサートがあった。おタキさんがものすごいファンでチケットをゲットしていた。

 私はクラシックを聴くのは好きだけれど、演奏家とか作曲家、曲名も殆ど知らない。だから、何かと比べての善し悪しはよく分からない。

 それでも、素晴らしい演奏だったんだと思う。仕事の関係で開演には残念ながら間に合わなかった。休憩を挟んだ後半の演奏とアンコールを聴くことが出来た。7時から始まって、終演は10時を過ぎていた。アンコールが8曲というのはクラシックのコンサートでは普通なのだろうか。最期にはキーシンは困ったように頭をかいていた。

 技術的な側面は全く分からないが、私が一番感動したのはアンコールの中で演奏された曲の柔らかさだった。音が小さいのではなく柔らかい、ピアノを聴いてそう感じたのは初めてだ。その曲が終わった後、私は立って拍手をした。

 シンフォニーホールも趣のある良いホールに思った。音の響きがかなり良いのではないかな。私の席は2階席の一番後ろだったが、音も良く響いていたしキーシンもよく見えた。

 相場を知らないから何ともいえないが、入場したときに貰ったチラシの類をみるとキーシンのコンサートのチケット代は大体普通の3倍ぐらいの値段がしていた。それでも満席になっているのだから、この不景気に凄いことだと思う。実際、チラシの中にもこの経済危機のためオーストラリアの楽団が来日不能でチケットが払い戻されるという記述もあった。こういった文化事業は協賛等の企業スポンサーが大きな影響力をもつので当分は皆大変なのだろう。

 帰りは終電ギリギリだったが、楽しい時間をすごせて非常に良かった。